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Abyssal Eden ~ オマケテキスト

  • 毎度恒例のおまけテキストでございますよ。
    と言う事で今回は海モノホラーと見せかけて中身はいつもの感じでお送りしたAbyssalEDENでありましたが
    皆様いかがでありましたでしょうか。
  • まずは少々本編では舌足らずな部分と演出上くどかったのでさらっと書き流した部分を。
    例えば政治とか宗教とかは基本的に「貴方の幸せの為に」ってお題目で存在するわけですが、
    その幸せって、誰にとってのどんな幸せなんだろう、と言うありきたりな疑問が自分の中にありまして。
    もちろん、類型的な家族の幸せ、子供の幸せ、未来の不安感の払拭、老後の安心etcってのが普通ならあるわけですけども。
    それって本当に何にもかけがえの無いほどに、大事だろうか、と。
    確かにそれら全部あって困るもんじゃないから、あれば幸せですやね。
    でも、お金さえあれば幸せか?みたいなよくある話と同じで、
    幸せと呼ばれる環境下にあれば、誰もが幸せなのか?とかそんな事を思ってしまったわけですよ。
    それってなんか違うよなーと。
    思うに幸せってのはたぶん絶対的、主観的なもので誰かに測れるものじゃないんではないかな。
    相対的に誰かに与えられたり誰かと比べて幸せを感じるってのは……ちと不毛に感じるわけですよ。
    本人の主観的な判断でそれが幸せと思うのなら何も言うこたないですが。
    これって要するに負け犬の遠吠えみたいなもんですけれども。
    ……振り返ってみればMonotoneの最後でも同じような内容の文章を書いていたような気がするな。
    とまぁ、こんな説明しづらいような内容を不器用なりに説明して書こうかな、と当初は思っていたんですが。
    それを佐田がばっさりと「楽園なんてどこにも無い」の一言で片付けたので試合終了。
    楽園は目指すからこそ楽園なのであって、
    言うなれば歩いている地面そのものが楽園なのかもしれない、よ?
    幸せの青い鳥ですね。
  • んで、次にタイトルの由来とか。
    アビサルは空飛ぶゲームの3作目、某電脳空間の住人のヒゲおっさんの名前から。
    あとは映画「アビス」の影響もあるかな。
    未知との遭遇系の映画の中であれは結構秀逸な出来だったと思うので未見の方は是非。
    一応、am0が書いたEDENシリーズは時系列は違えども世界観は同じ、なので
    とあるキャラは3度目の登場と相成っております。今回はじめて本名が出ました。
    登場ごとに毎度絵描きさんが違っているので、絵的にはだいぶイメージが違いますけども。
    今回は絵すら登場しませんしな。イメージも何もという話ではありますが。
    その人の話す干渉力だとか、集団対幻想だとか諸々のキィワードはサラッと流しましたが
    Abendからの引継ぎ要素だと思ってもらって結構なので
    詳しく知りたいという奇特な方はぜひともそちらもご覧になっていただければと。
    とはいえそんな機会もそうそうないでしょうから少しだけ。
    Abendで吸血鬼の原型となる異形を生み出した山の村と
    みんなの信奉によって奇怪なカミ様を生み出してしまった中州間村とは相似形を描いています。
    唯一違うのはヨビコは元々はただの大きな魚か何かだったので
    意思疎通ができない上に、めちゃめちゃ暴食暴飲の荒神様だったわけですね。
    ……まぁAbendのマリスも暴食暴飲といえなくもないけれども……一応元人間ですから対話の余地はあったんですね。
    勿論、魚相手じゃ対話もへったくれもないので
    で、必要に応じてカミと対話する能力を持つ異形。
    巫の家系が生まれてくるわけです。
    巫とヨビコ。
    この二者がある事で中州間は安定し、一通りの繁栄と安寧を手に入れていたのに、
    現代社会では単純な漁だけでは生計を立てられなくなった人々が、
    結果としてカミを捨てる選択をすることになっていく……。
    カミを信奉していたがゆえに、カミに更なる願いをかける。
    でもカミは変わるということを知らず、またカミのスケールにおいて社会の変革のスパンが短すぎて
    彼らの願いが理解ができない。
    曖昧な願いは曖昧な叶い方をして。
    全てが幸せになるように、ヨビコは動き始めたわけですね。
    とまぁ、以上が本編ではいまいち語れなかったバックグラウンドでした。
  • ところで佐田的には相当バッドエンドっぽいオチでしたけど
    幼女とおねーさんとその他大勢はべらせて、
    しかも自分は既に不死身同然でしたって……ある意味グッドエンドじゃねぇの?って人もいるかな。
    むしろ俺にはご褒美、みたいな。
    本当は、テレビの中の人もどろどろに溶けて
    世界中パンデミック開始してうわぁああああああああああ、みたいなのも考えてたんだけど。
    変に寄り道しないでヨビコが一途に佐田のところにやってきた方が、
    逆にいいのかなぁ、などと思ったのであえてオミットしました。
    ヨビコは悪意でヒトを食っているわけではないので、驚かせるためにヒトを食うのは佐田との約束に反するでしょうしね。
    純粋で、だからこそヒトとは相容れない。
    ヨビコはそんなカミサマなんですね。
  • さて、最後にこれまた恒例の歌詞を。
    例によって実際の曲では微妙に変わっていたりしますので悪しからず。
    今回のテーマはヨビコ(少女)がまだ見ぬ、だけどやがて来るマレビトを待ち焦がれる唄、かな。
    待ち焦がれるっていっても好きとか嫌いとかじゃなくて、
    一緒になろう=貴方を食べたい、ってことなんですけれどもね。
    それを考えると実はかなりエグイ内容になってるという仕掛けだったりします。
  • では、今回はこれにて。
    また次回お会いできますように。
  • テーマ曲歌詞

  • 「ONE」
  • 黄泉の淵 時の果てより
    閉じた楽園
    まだ見ぬ 君の陽炎
    浮かぶ灯りは 闇に誘う
  • 貌無き貌 色の無い色
    夜海のまほろば
    昏い賛歌を謳わん
    点す火の影 消え去る前に
    痛みは刹那の苦渋
    救いは永劫の快楽
  • 貴方に会う為だけに
    何時かの約束を守る為に
  • 焦がれ、願う
    楔に、大地に繋がれたまま
    思い伝え
    強く響く呼び声に応えて
  • 融けあおう
    永久に、無窮に、一つになるように
    分かち合う
    心を、身体を、その全てさえも
  • 黄泉の坂 時の階
    堕ちた深淵
    誰にも見えぬ憧憬
    浮かぶ思いは 過去を彷徨う
  • 聲無き聲 容無き方
    夜海の神籬
    来ずの黎明を俟つ
    翳す灯篭 揺らめくように
  • 痛みは刹那の苦渋
    供されし唯一の救い
  • やがて訪れる貴方に
    括り縛られたこの身を捧げ
  • 刻み、穿つ
    幾時、幾年経ようとも
    思い届け
    強く響け我が声に応えて
  • 融けあおう
    一つに、永遠に、別たれないように
    紡ぎ合う
    思いを、願いを、紛わぬように
  • この心 食まれる前に 弑したまえ
    倒れ臥す この身体の 欠片さえも
    弥終までも 私のままで いられるように